岩手県、台風10号により一部地域で震災を上回る被害

岩手県、台風10号により一部地域で震災を上回る被害

東北地方に大きな爪痕を残していった台風10号。岩手県に上陸した8月30日から時間が経過し、全体の被害も徐々に見えてきたところですが、なんと今回の台風で東日本大震災を上回る家屋被害を受けた地域もあるとのこと。

暴風雨を伴う台風は他の災害と連鎖することで時に大災害を引き起こすことがあります。今回は台風10号が上陸した岩手県の被害を振り返りましょう。

台風10号 なぜ被害ここまで

台風10号 なぜ被害ここまで

今回の台風10号は大型で強い勢力を持ち岩手県大船渡市付近に上陸しました。実は東北地方の太平洋側に台風が上陸したのは気象庁が1951年から統計を取り始めて以来初めてのことです。

この事実から分かるように、東北は台風が上陸する機会の少ない地域です。ところが2016年は7号・9号・11号と立て続けに台風が東北・北海道を襲い、河川の氾濫や土砂災害を呼び起こすこととなりました。

特に東日本大震災の被災地は地盤沈下や堤防の破損など問題を抱えており、今後も水害の危険性があるとのことです。

岩手県久慈市が受けた家屋被害

岩手県久慈市が受けた家屋被害

岩手県は東日本大震災でも甚大な損害を受けた地域ですが、岩手県久慈市が今回受けた家屋被害は1468棟に上りました。これは震災で受けた家屋被害1248棟を上回っており、調査中の山根町を除くと内訳は全壊12棟、大規模半壊164棟、床上浸水963棟、床下浸水329棟となっています。

これから調査が続くにつれ被害数はさらに増える見込みです。しかし東日本大震災のときとは違い、今回は町全体が被災しているため調査は難航しているとのこと。様々な行政支援を受けられるり災証明書の発行も見通しが立っておらず、被災地は未だ混乱状態であることが伺えます。

参考:岩手日報「家屋被害、すでに震災上回る 久慈市の途中まとめ

人的被害 避難意識の課題浮き彫りに

家屋の被害は大きかったものも、人的被害は数千人の犠牲者を出した東日本大震災を大きく下回りました。とはいえ尊い命が失われたというのも事実です。特に介護施設「楽ん楽ん」で入居者9名が犠牲となった事故は痛ましく、避難意識の課題が浮き彫りとなっています。

ここで岩手日報が災害救助法を受けた市町村の住民150人にとったアンケート「避難を開始したタイミング」の結果を見てみましょう。最も多かった回答は「周囲が浸水してから」が24.7%で、行政の指示を受けて避難を開始した人々は8.7%という一割に満たない驚きの数字に留まりました。

  • 周囲が浸水してから 24.7%
  • 雨が強くなってから 11.3%
  • 避難準備情報の発令後 4.7%
  • 避難指示の発令後 2.7%
  • 避難勧告の発令後 1.3%
  • その他 32%
  • 無回答 23.3%

引用:岩手日報「「周囲浸水後に避難」24.7% 台風10号被災者調査

自治体から発令される避難指示は危険度の低いものから「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」となっており、避難準備情報の段階で要配慮者の避難を、避難勧告・避難指示の段階で通常避難が可能な方も避難をするようにと定められています。

介護施設のあった岩泉町は避難準備情報を発令していたそうですが、「要配慮者の避難が必要」という内容までは周知されていなかったため犠牲者が出てしまいました。

今後も台風シーズンは続き、今回のような大きな被害が出る可能性は否定できません。今のうちから避難意識を高めて万が一のときに冷静に対応できるようにしておきましょう。

※避難指示についてはこちら「いつどこへ避難すれば良い?避難指示と避難勧告の違い」で詳しく説明しています。ご参照ください。

壊れた家の修理費用は火災保険で工面できる

壊れた家の修理費用は火災保険で工面できる

今回の台風10号で家屋に被害を受けた方々は、火災保険の申請を忘れないようにしましょう。火災保険は火災だけではなく、台風を含む風災、水災(洪水・土砂災害)、雪災、落雷など様々な自然災害で受けた損害が補償の対象となります。下りた保険金は必ず生活再建の助けとなってくれるでしょう。

東日本大震災のときは家が気がかりで避難できずに亡くなられた方もいます。火災保険に加入しておけば不安を多少なりとも軽減することができ、速やかに避難行動に移れるでしょう。心の安心を得るためにもご契約内容はご自宅の地域性に合わせてきちんと見直しておくことが大切です。

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