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火災保険の知識

火災保険で賃貸物件のキズも補償してもらえる?請求手順まで徹底解説

賃貸に長く住んでいると細かい傷はつきもの。生活している上でつけてしまった目立たない小さなキズであれば、見逃してくれる大家さんが多いでしょう。しかし、仮に大きなキズをつけてしまった場合はどう対処すべきか、火災保険で補償されるのかについて徹底解説します。

この記事でわかること

この記事でわかることは、賃貸住まいの火災保険の補償についてです。

また、申請時の注意点や手順についても解説しています。

【火災保険】賃貸入居中についたキズは補償対象?

賃貸住居では「子供がおもちゃで床にキズをつけた」、「模様替えの時に家具が壁に当たってクロスが剥がれた」などの不注意でつけてしまったキズは保険の補償対象外となる可能性があります。とはいえ、傷の大きさや事故状況によって保険金の支払い対象かどうかが決まるため、一概に対象外とは言えません。キズをつけてしまった場合は、早めに大家さんに申告しましょう。

 

賃貸住まいは基本的に家財のみ

賃貸住まいの人の火災保険は、家財のみの加入となるでしょう。賃貸住居は家を大家さんから「借りている」という立場で、建物の火災保険に関しては全て大家さんの方で加入しています。

 

テレビや洗濯機などの家電製品や、ソファーやダイニングテーブル、タンスや衣類など、建物内に収容しているもの全般が家財です。なお、家財の火災保険に入っていても、30万円の価値を超えるものは「明記物件」として明記して申請しないと補償されない場合があります。しかし、保険会社によっては高額貴金属などは上限額が決められている場合もあるため、確認が必要でしょう。

 

入っておくべき借家人賠償責任補償特約とは

賃貸住まいの人は、火災保険の「借家人賠償責任補償特約(しゃくやにんばいしょうせきにんほしょうとくやく)」といった特約があります。借家人賠償責任補償特約とは、借りている家に損害を与えてしまった場合、大家さんに対しての損害賠償を補償するものです。

 

万が一、なんらかの理由で賃貸住居にキズをつけてしまった場合、住居の持ち主である大家さんに損害賠償をしなければなりません。その場合は高額になることもあるため、補償に入ってると安心でしょう。

 

他にも、損害には様々なケースが存在します。これらの様々な損害にも対応できるように、借家人賠償責任補償特約と一緒に「個人賠償責任補償特約」や「修理費用特約」も一緒に契約するのが安心です。

 

賃貸のキズが保険で補償されない場合

そもそも、火災保険の適用には「偶然な事故」であることが条件にあります。もし、キズの内容が故意的・悪質だと認められた場合は補償を受けられず、保険金はおりません。

 

賃貸住まいで自己負担が必要となるケース

前述でもありましたように、賃貸の火災保険は基本的に家財のみの補償となります。賃貸でつけてしまったキズに関しては基本的に大家さんに相談のうえ、退去時に修理・修繕が必要となるでしょう。

 

1.子どもが障子を破いた
2.家具を引きずって床にキズがついた
3.壁に穴が空いた

 

などの状態は、退去時に修理費を請求される可能性が高いです。故意や過失はもちろん、不注意などで修理が必要となる場合は負担する必要があるでしょう。しかし、2.3の場合は「借家人賠償責任補償特約」で対応できる可能性もあるため、確認しておくと安心です。

 

また、少額短期保険に加入している場合、免責金額を設けている傾向にあります。一定の自己負担額となるため、「損害保険会社」での契約がおすすめです。

 

一方で、負担する必要のない修理代を請求されることもあります。この場合、大家さんから『原状回復義務がある』と言われますが、壁が日焼けして色が変わったなどの経年劣化が原因のものは負担する必要はありません。他、普通に生活するうえでついたまかい傷なども、負担しなくていいケースがほとんどなので、本当に負担すべき料金かどうかしっかりチェックしておくと安心です。

 

 

 

『原状回復義務』はトラブルの元になりやすい

実はこの『原状回復義務』、トラブルの原因になりやすいもの。大家さんと借主の意見が合わない・または納得のいかないことで起こってしまうのです。そのようなトラブルを避けるために以下のことをやっておきましょう。

 

・入居時に大家さん立会いのうえ、現状の状態を記録
・退去時に大家さん立会いのうえ、入居時の記録を確認

 

トラブルを回避するには、お互い相違ないことが重要です。

 

もし虚偽報告をした場合…

もし、賃貸になんらかの損害を与え、それに対して虚偽の報告をした場合は、発覚時に保険会社から多額の損害賠償金を請求されることがあります。大前提として、借りた家は大切に住み、なんらかの損害を与えてしまった場合は正直に報告するようにしましょう。

 

賃貸でキズをつけてしまったときの申請手順

賃貸でキズを発見・キズをつけてしまった場合の保険申請の手順を解説します。手順を間違えて申請するとトラブルのもとになったり、納得のいく補償を受けられない可能性があるため、正しい手順で保険の申請を行いましょう。

 

1.保険会社へ連絡

保険会社へ連絡しましょう。その際は「証券番号」を伝えられるように保険証券を手元にご用意ください。もし、保険証券を紛失してしまったら、契約者の名前と本人と分かる情報を伝えれば、保険会社の方で補償内容を確認できます。その際、特約に入っていることがわかれば、特約補償の希望も伝えましょう。

 

2.必要書類の提出

保険会社とやり取りすると、必要書類に関しての案内をされます。後日届く案内文書をよく読み、電話でのやり取りを思い出しながら必要書類の準備を進めましょう。

 

そしてこの段階で修理費用の見積もりをとります。見積もりの手配に関しては、契約者が専門業者に依頼しますが、保険会社へ修理業者の手配を依頼することも可能です。

 

3.状況確認

状況確認のため、保険会社の方が訪問することがあります。しかし、程度の軽いものに関しては提供される写真から判断されることが多いでしょう。(※状況確認の対応に関しては、保険会社により多少の違いがあります。)

 

4.保険金支払い

保険補償の対象内で合った場合は、その後に保険金の支払いを受けます。保険金をもらってからの補修がいい場合は、修繕業者に前もって報告・相談しておくとやり取りがスムーズに行えます。

 

【トラブル回避】大家さんへの報告も忘れずに

もし、賃貸入居中にキズなどの損害を負わせてしまった場合、大家さんへ速やかに報告しましょう。損害に関しては、早めに対処することで保険の補償を受けることができます。また、大家さんに言いづらくなってしまい、報告が遅れると火災保険の補償が受けられなかったり、退去時に虚偽の報告をしてしえば多額の損害賠償金を請求されたりするため、トラブル回避のためにも、正しい情報の報告はするようにしましょう。

 

なお、この場合は「賠償」となるため、大家さんが知らないところでの保険請求はできません。保険金支払いの際には、大家さんと示談書の取り交わし、または示談書省略の確認書の取付をし、保険請求書類として必須となります。トラブル回避のためにも、必ず行いましょう。

 

まとめ

今回は賃貸住居のキズに対する保険について詳しく紹介しました。要点をまとめると以下の通り。

 

・賃貸入居中の火災保険は家財の補償のみ
・キズをつけた(壊した)場合は借家人賠償責任補償で対応可能
・『原状回復義務』でトラブルにならないように記録する
・虚偽の報告はトラブル回避のためにもしない

 

賃貸住居はあくまでも「大家さんから借りている家」という認識を忘れずにいることが大事。しかし、中には法外な請求をされることもあるため、正しい知識を身に着けて、冷静に対処するようにしましょう。

 

 

執筆者

山下 香

夫と子供と祖母の4人家族。8年前にマイホームを購入し、あいおいニッセイ同和損保の火災保険に一括払いで加入しました。我が家は家の庭でBBQをするのが好きで、年に数回楽しんでいます。

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