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火災保険の知識

火災保険の不払いは弁護士に相談?裁判に発展する事例とは

ここ数年以内に話題となった火災保険の不払い事案。実際に不払いとなるケースは決して少なくありません。不当な不払いで罰則を課せられた保険会社もあります。今回はそんな火災保険の不払いについて解説していきましょう。

この記事でわかること

この記事でわかることは、火災保険での不払いの取り扱いについてです。

また、火災保険の不当な不払いを受けた際の対処法などについても解説します。

火災保険の不払いとは

火災保険の不払いとは、保険会社が支払うべき保険金を契約者に支払わない行為のことです。例えば、不親切な保険会社は、それらしい言葉で不当な理由を並べたうえで説得し、保険金を支払わないといったケースもあり得ます。

または、保険金がおりるはずの損害があっても、あえて案内をしない保険会社も残念ながら存在しているのが実情です。本来それらの行為は、金融庁において罰則を課せられます。

 

しかし、請求をしても支払い条件を満たしていないために保険金が支払われないことがあります。そこで契約者側と意見の相違が起こり、「不払いにされた」という認識をされてしまうといったこともあるでしょう。

 

とはいえ、残念なことに火災保険の不払いがまかり通ってしまう問題が挙がってきているのも事実です。

 

火災保険の不払いでよくあるケース

火災保険の保険金が不払いとなってしまう多くは、請求した事故の内容で壊れたという根拠が弱いため、保険会社に「経年劣化」と判断されてしまい、保険金がおりないというケースです。そもそも火災保険の保険金がおりない理由として、以下が挙げられます。

 

1.免責事由に該当している
2.重大な過失・法令違反
3.告知義務の違反

 

経年劣化は、上記の1に当てはまります。詳細例は以下の通りです。

 

【火災保険の免責事由の例】

・保険契約者または被保険者の故意によって生じた重大な過失の場合
・保険契約者または被保険者の法令違反行為が原因で生じた場合
・戦争や内乱、その他これらの類の暴動が生じた場合
・核燃料物質などの有害な特性のものによって生じた場合
・損害が経年劣化によって生じた場合(時間による劣化)

 

ただし、免責事由というのも保険会社や商品によって若干の差異があります。その他、「重大な過失」「法令違反」があっても保険金はおりません。重大な過失や法令違反の例は以下の通り。

 

【重大な過失・法令違反の例】

  • 寝たばこで火災となってしまった場合(重過失)
  • 保険金目当てでわざと火災を発生させた場合(法令違反)

 

重大な過失の定義として、注意していれば防げた事故を見逃したと判断されるかどうかがあります。現場の状況などを考慮したうえで正式に判断されるため、ケースごとに考慮されるでしょう。

 

そこで鑑定士と保険会社が協議の結果、保険金がおりる・おりないのジャッジがくだるということですが、契約者と意見が相違するとトラブルの元になる可能性も。

 

さらに、火災保険の約款に告知義務として必ず保険会社へ報告をする必要があります。報告が正確な情報ではなかった場合、保険金がおりない可能性があることを把握しておきましょう。

 

上記のことに該当、または疑わしい場合には、保険会社は請求を認めず、それを不服とした契約者が「保険金不払いだ」と訴える事態が起こってしまうのです。

 

火災保険の保険金について、詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。

【火災保険の申請】知っておきたい手続きのコツを徹底解説!

 

 

裁判にまで発展する保険金不払いのケース

実際に、裁判にまで発展する保険金不払いの実態があります。よくある事例として、保険金不払いの事例は主に以下の3つです。

 

1.不当で不誠実な対応

2.請求の勧奨をしない

3.鑑定人による誤った判断

 

それぞれ解説していきます。

 

1.不当で不誠実な対応

保険会社が請求部分のみの支払いしか行わない不払い対応。金融庁では、請求がない部分でも損壊と認められる部分は補償すべきとしています。保険会社はなるべく損しないよう「請求があった場所のみ」の支払いを行えばいいという体質があるのです。

 

例えば、落雷などの被害で屋根の損壊を保険申請した際、他にも家財への被害があったことを鑑定によって把握していたのに、屋根の補修部分の保険金しか支払われなかったなどが挙げられます。

 

2.請求の勧奨をしない

保険金の申請ができる損害にも関わらず、勧奨をしない場合も多いです。この場合は、保険代理店などが仲介している場合もあります。最も悪質なケースとして、保険代理店が申請者の許可なしに請求取り下げを行う場合もあるのです。

このような行為が発覚した保険会社や代理店は業務停止命令が執行されます。

 

3.鑑定人による誤った判断

鑑定人からの誤った判断により、保険金が不払いとなるケースもあります。鑑定人が鑑定するとき、自然災害による被害であるにもかかわらす、故意的な損害だとみなしてしまえば保険金は当然おりません。

 

 

火災保険の不当な不払い問題は弁護士に相談

火災保険での不当な支払いは、弁護士に相談するのが一番安全で安心です。あきらかな不払いがあった場合でも、契約者である私たちにできることは限られています。

 

保険会社が不払いにする理由において、「被保険者による故意または重大な過失があった」と主張してくることも。納得いかない場合は、弁護士に相談して細かい調査や判断などをしていただきましょう。

 

火災保険の不払いで裁判!判定のポイント

火災保険の不払いで裁判を行った際に、争うポイントは主に以下の通りです。

 

1.出火原因(火災の場合)
2.建物の用途・重要性
3.保険契約前後の実情
4.現場の客観的な状況

 

当然ですが、虚偽の発言やデータはダメです。結局は調査により分かることでもあるため、正しい情報を伝えるようにしましょう。それでは、ひとつずつ詳しく紹介していきます。

 

1.出火原因

まず初めに、出火原因がどこなのかを明瞭化させることが大事です。保健会社側は、こちら側が放火したように主張してくるケースが多くあります。ポイントとなるは以下の2点。

 

1.失火、自然発火による火災であるかどうか
2.故意による放火ではないかどうか

 

上記2点が最初で重要な項目となりますので、しっかりと主張できるだけの準備を備えておくと裁判の際も落ち着いて反論できるでしょう。

 

2.建物の用途・重要性

次に、建物の用途や重要性について問われます。住んでいる建物なのかどうかでも大きな争点のポイントとなります。以下の争点を把握しておきましょう。

 

1.生活に必要、または営業の本拠となる重要な建物であるか
2.建物を購入した目的

 

特に住んでいない建物であると、保険金が十分な金額がおりない可能性が高くなります。いかにその建物が必要なのかどうかもしっかりと主張しましょう。

 

3.保険契約前後の実情

保険契約前後に、不自然な動きをしていないかも争点として見られるポイントになります。要点としては以下の通りです。

 

1.保険契約直後の火災か(契約後の数日で発生など)
2.建物の価値以上に高額な請求になっていないか

 

裁判で争点となる火災保険契約後1年以内の火災が、本当に故意によるものではないのかどうかも重要視されます。故意なものではなく、たまたま1年以内の被害がもちろんないとは言いきれません。状況を見てよく判断されているため、疑わしき痕跡があるようだと不払いに繋がります。また、必要以上の高額請求してないかもしっかりと調査されるでしょう。

 

4.現場の客観的な状況

現場での客観的な状況も、大事な判断材料の一部です。以下のポイントを抑えておきましょう。

 

1.施錠の状態
2.被害のあった日の気候や湿度、風速など
3.火災現場の交通量
4.建物に第三者が故意的に放火したのか

 

保険契約者は、現場へ最後に立ち入った人やその日時・目的と、施錠の有ったか無かったかについてしっかり確認をしておきましょう。また、全ての解答には、矛盾のないように発言するように注意が必要です。

 

 

【保険金不払い】保険料の返金を求めることは可能か

保険金の不払いを言い渡された場合、納得がいかないので今まで収めた毎月の保険料を返してください。と主張する方がいます。

 

こちらは残念ながら対応できません。これまで支払ってきた保険料は、万が一に備えてかけている料金です。返金を求めても返ってくることはありません。

 

【参考】不当な不払いをした保険会社にくだる対応

不当な不払いを行った保険会社には、金融庁から以下のような指導が入ることとなります。

 

1.業務停止命令
2.業務改善計画の進捗をフォロー
3.監督指針の改正・方針見直し

 

二度と同じことを繰り返さぬよう、お互いが気持ちの良い取り引きができる保険であることが大事です。それでは1つずつ詳細をみていきましょう。

 

1.業務停止命令

不当な不払いを行っていると認定されてしまった場合、金融庁より業務停止命令を言い渡します。実際に、国内でも不当な不払いを繰り返し、業務停止命令の支持に従った大手の保険会社があったことはまだ記憶に新しいでしょう。

 

2.業務改善計画の進捗をフォロー

業務停止命令の出た保険会社は、後に金融庁と一緒に業務改善計画を進めていきます。現体制で問題ないか、しっかりと金融庁がフォローに入るでしょう。

 

3.監督指針の改正・方針見直し

業務停止命令が解除される最終段階で、監督指針の改正・方針を今一度見直します。同じ間違いを繰り返さぬよう、不当な不払いを無くし、保険関係はお互いがWinWinでいられるような体制・方針を見直します。

まとめ

今回は、火災保険の不払いについて詳しく紹介しました。記事の要点をまとめると以下のようになります。

 

・火災保険の保険金不払いは珍しいことではない
・不当で不誠実な対応は、弁護士に相談
・不払いだからといってこれまでの保険料は返金不可
・矛盾のない受け答えが大事

 

火災保険の不払い、だれもが起こりうる事態であるため、万が一の場合は積極的に対処していきましょう。

執筆者

山下 香

夫と子供と祖母の4人家族。8年前にマイホームを購入し、あいおいニッセイ同和損保の火災保険に一括払いで加入しました。我が家は家の庭でBBQをするのが好きで、年に数回楽しんでいます。

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