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火災保険の知識

火災保険でリフォームは可能?よくあるトラブルと注意点を徹底解説

「火災保険でリフォームした」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。巷では火災保険でリフォームができるという噂が流れているようですが、実際のところはどうなのでしょうか。今回は、火災保険でのリフォームについて解説いたします。

この記事でわかること

この記事でわかることは、火災保険によるリフォームの可否についてです。

また、火災保険の補償内容を見直し、リフォーム後の火災保険まで把握できます。

結論、火災保険でリフォームはできない

火災保険でリフォームはできません。なぜなら、火災保険では損壊前の状態、つまり元に戻すための金額を補償するからです。日本で一般的に認知されている“リフォーム”とは、改良や改築を意味するものです。そのため、火災保険では対応できません。

 

オシャレなシステムキッチンにしたい、バリアフリーにしたいなどの理由で火災保険の申請はできないことを覚えておきましょう。

 

ただし、自然災害などの被害による一般的な“改築=リフォーム”を行う場合、火災保険をリフォームの足しにするなどの使い方は可能です。その場合、保険会社に申請する見積書とリフォーム会社に申請する見積書は違うため、混同しないよう注意しましょう。

 

【注意】修理とリフォームは違う

前述で述べたように、オシャレにしたいからなどの理由のみで火災保険は使えませんが、補修や修理目的の改築は可能です。損壊を受けた部分に対し、元の状態まで戻すところまでが火災保険の適応範囲。そのため、見栄えを良くするリフォームとは意味が異なります。

 

火災保険でリフォームを申請をする手順

なんらかの損壊で、火災保険を申請する場合の手順は以下の通りです。

 

1.保険会社に連絡
2.被害状況の分かる写真と見積書を用意する
3.保険会社から届いた書類に記入し、返送
4.保険会社による査定、もしくは鑑定立会
5.保険金額が確定し、振り込み完了

 

損壊状況を確認し、保険会社へ連絡をしましょう。手元に保険証券があれば、話や手続きがスムーズに行えます。ただし、損壊の影響などで手元に保険証券がない場合は、無くても問題ありません。保険会社に連絡するのは、契約者本人であると尚スムーズです。

その後は上記の順序のように進められます。指示があれば従い報告し、適切に対応しましょう。

 

申請は早めに行うこと

火災保険の適応内で損壊があった場合に、保険会社への連絡・申請は早めに行いましょう。火災保険での補償申請は、3年以内といった期限があります。しかし、3年以内であっても状況によっては申請ができない場合もあります。

 

理由としては、時間が経つにつれて損壊の状況にも変化が起こり、経年劣化と判断されやすくなるためです。経年劣化は補償の対象外です。損壊にあった場合は、速やかに申請するようにしましょう。

 

 

火災保険でのリフォームで起こるトラブル

「火災保険でリフォームができる」と勘違いした場合に起きやすいトラブルは以下の5つが代表的です。

 

1.火災保険を利用したリフォームの勧誘
2.虚偽の申請をさせられる
3.キャンセル料の請求
4.保険金を全額回収される
5.災害後の強引な契約

 

トラブルに巻き込まれることのないように、事例をしっかり把握しておくと安心でしょう。それぞれ見ていきましょう。

 

1.火災保険を利用したリフォームの勧誘

シンプルな手法ですが、やはり多いのは火災保険を利用したリフォームの勧誘です。【火災保険で工事費が実質0円】などと勧誘するリフォーム事業者がいます。これは、火災保険でもらった保険金を、事業者の方へ施工代として支払い、自己負担額がかからないという仕組み。

 

しかし、この時点では本当に火災保険で工事費を全額補えるかどうか分からないはずです。実質タダでリフォーム出来るのなら…!と契約書を交わしたが、いざ保険金を受け取ると見通しよりも低い額で、自己負担額がかかってしまったという事例が多発しています。

 

実質0円になると言い切る事業者に対しては

  • なぜそう言い切れるのか
  • 言動に矛盾や不審な点はないか
  • 本当に実績のある事業者なのか 

 

しっかり見極めて、騙されることのないように気を付けましょう。

 

2.虚偽の申請をさせられる

建物の損壊は老朽化でも起こりえますが、あたかも災害によって発生したもののように偽装し、申請させられるケースがあります。とても悪質なケースと言えるでしょう。

 

老朽化での損壊か、故意による損壊かは、専門家の方が確認すれば正しく判断されます。リフォーム事業者と契約後に故意による損壊だと判明すれば、もちろん保険金は受け取れません。ただただ損をしてしまうことになりますので、気を付けましょう。

 

3.キャンセル料の請求

火災保険の申請を代行する業者の中には、補償対象ではない損壊を見つけて「火災保険で直しましょう」といってくるところもあります。そして、申請の代行をすると申し出た事業者と契約の話が進んだのち、「やっぱり修理はしない」といった場合にキャンセル料を請求してくる事業者がいます。

契約時にはよく規約を確認し、不自然な点がないかきちんと確認しましょう。

 

4.保険金を全額回収される

保険金を全額回収とは、事業所との契約書の中に【保険金はすべていただきます】といった記載をされている場合があります。このような記載に気付かず、説明もされないまま進めてしまうと、修理工事に充てるはずだった保険金を全てだまし取られてしまうことも。

 

契約書は小さな文字から隅々まで確認し、不審な点がないかなどしっかりと目を通しておきましょう。また、火災保険を使ってリフォームを提案する事業者へは、気軽に契約しないことが大切です。

 

5.災害後の強引な契約

豪雨や地震などの災害の後には、多くのリフォーム事業者が営業に来ます。【すぐに修理が必要】などといった、私たちの不安をあおるように営業し、言葉巧みに契約を交わそうとする傾向があります。

 

仮に、本当に災害による損壊があった場合でも惑わされてはいけません。即契約するとトラブルの元になりやすいため、家族と検討すると伝え、冷静に判断しましょう。強引に契約を推し進めてくる事業者は、ほぼ詐欺師だと思っても差し支えありません。

 

火災保険のリフォームでトラブルにあったら

火災保険のリフォームでトラブルにあったら、契約している火災保険会社に相談するか、もしくは消費者センターに相談してみましょう。ケースに合わせて的確な相談ができ、今後の対応についても教えてくれます。

 

不審なリフォーム業者と契約してしまった場合は、できるだけ速やかに契約解除を申し出てください。契約は全て自己責任となってしまうため、契約前には評判をリサーチしておくと安心です。トラブルにあった場合は、然るべき手段をとるようにしてください。

 

 

【基本】火災保険で受けられる補償

火災保険で受けられる補償について詳しく把握しておきましょう。曖昧な認識をしていれば、違法な業者に騙しやすいと判断されてしまう可能性もあります。正しい知識を入れておくことで、万が一の場合にも冷静に対処でき、詐欺の予防も可能です。

 

火災保険の保険金の支払い対象

補償の内容

保険金が支払われる例

火災・落雷・破裂・爆発

補償内容により、建物や家財に損害を受けた場合

事例:放火・失火・もらい火による火災/落雷による家電製品の被害等

風災・ひょう災・雪災

補償内容により、建物や家財に損害を受けた場合

事例:台風で屋根が飛ばされた/ひょうで窓ガラスが割れた等

水災

豪雨や台風などの自然災害で起こった洪水や土砂崩れにより、建物や家財に損害を受けた場合

事例:集中豪雨で床下浸水した/土砂崩れに巻き込まれた等

水ぬれ

主に給排水設備での事故によって、建物や家財に被害を受けた場合

事例:給排水設備が故障し、室内や家財が水浸しになった等

物体の落下・飛来・衝突

補償内容により、建物や家財に損害を受けた場合

事例:石が飛んできてガラスが割れた/看板が落ちてきて屋根が壊れた等

騒じょう・集団行動などによる破壊

デモなどの集団行動により、建物や家財に損害を受けた場合

事例:デモで家の壁を壊された等

盗難・盗難による破損・汚損

強盗や窃盗により建物や家財に損傷・汚損した場合や、家財が盗まれた場合。(現金も一定の金額の範囲内で補償される)

事例:泥棒にガラスを割られた等

偶然な事故による破損・汚損

偶然や不注意により、建物や家財に損害を受けた場合

事例:外壁に落書きをされた/子どもが窓ガラスを割った等

 

これらの補償内容は、全て“故意もしくは経年劣化での損害”ではないことが大前提となります。自然災害によって損害を受けた場合や、近隣の事故の影響で引き起こされた損害であることが重要です。小規模だった損害を故意的に大きくし、保険金を受け取ろうとするのは悪質行為です。

 

結局は専門家の方の調査で分かることであるため、故意的または経年劣化だと判断されてしまえば保険金は払われません。

 

地震保険にも加入しておくと安心

火災保険に加入しているだけでは、地震で被害を受けても補償されません。地震の対策には、“地震保険”を契約しましょう。

 

地震保険・・・地震や噴火、またはそれらによる津波を原因とした火災・損壊・埋没・流出による損害に対して、補償する。

 

なお、地震によって引き起こされた損害は、火災保険では補償されません。また、地震が原因で火災し、延焼・拡大した損害についても火災保険では補償されないため、注意が必要です。日本は地震大国と言われるほど、地震が多い国であるため、火災保険と一緒に入っておいた方が安心でしょう。

 

リフォーム後は火災保険の見直し

もし、家族構成の変化があれば、火災保険を見直しましょう。加えて、家族構成だけではなく、リフォームや増築した場合も見直します。なぜなら、万が一の場合に補償される範囲が変わるからです。

 

  • 家族が増えればその分家財が増えた→家財の補償額を上げて、万が一に備える
  • 家族が減って家財が減った→現状の補償範囲を狭め、月々の保険料を抑えられる

 

せっかく保険に加入して月々支払っているのであれば、満足のいく補償内容なのかをしっかりと確認しましょう。家族に対する補償内容なども確認したうえで、必要な保険を選択することが大切です。

まとめ

今回は、火災保険でリフォームができるのかについて詳しく解説しました。記事の要点をまとめると以下のようになります。

 

・火災保険で改良するリフォームはできない
・火災保険でリフォームする契約はトラブルが多い
・もしトラブルがあったら保険会社か消費者センターに相談
・おかしいと思ったら迷わず契約解除の手続きを
・火災保険の補償範囲を知ることが詐欺被害防止に繋がる
・リフォームしたら火災保険の見直しをする

 

火災保険でリフォームを推し進められたらまずは踏みとどまり、冷静に考えましょう。トラブルの予防は、しっかり火災保険の補償内容を知ることです。今一度、加入中の火災保険の内容を理解しておきましょう。

執筆者

山下 香

夫と子供と祖母の4人家族。8年前にマイホームを購入し、あいおいニッセイ同和損保の火災保険に一括払いで加入しました。我が家は家の庭でBBQをするのが好きで、年に数回楽しんでいます。

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