Column お役立ちコラム

皆さんにとって有益な情報を分かりやすく、詳しく、厳選してお届けします!

火災保険関連コラム

都道府県民共済の火災共済とは?良い点悪い点・保険会社の火災保険との違い

災害に備えて話し合う夫婦

都道府県民共済には、火災共済と呼ばれる火災保険があります。しかし、実際にどのような保障が受けられるかわからない人も多いでしょう。本記事では、都道府県民共済について以下の内容について解説しました。

この記事でわかること

1.都道府県民共済の特徴
2.都道府県民共済と保険会社の違い
3.保障内容や共済金・見舞共済金
4.掛金はいくらになるか

上記の点について知り、自身の住宅・家財・家族を守るための火災保険や火災共済に加入していきましょう。

都道府県民共済の特徴

災害に備える家族

都道府県民共済とは何か、どのような商品が扱われているのか解説していきます。

都道府県民共済とは

都道府県民共済とは、共済事業を中心に行っている生活協同組合で、非営利団体です。【都道府県民共済がある都道府県に住んでいる】【勤め先がある】のいずれかに当てはまっていれば加入できます。

都道府県民共済は、全国44都道府県に存在しています。引っ越しをしても、転居先に都道府県民共済があれば移管手続きをして継続可能です。なお、東京都は都民共済、京都・大阪府は府民共済、北海道は道民共済、神奈川県は全国共済という名称になっているため、注意しましょう。

都道府県民共済が存在していない県は、2021年5月12日現在徳島県・鳥取県・沖縄県の3県です。

都道府県民共済で取り扱われる内容

都道府県民共済にはさまざまな商品があります。

  • ・生命共済
  • ・傷害保障型共済
  • ・火災共済

 

生命共済には総合保障型・入院保障型・こども共済・熟年共済などの商品があり、細分化されています。

掛金はいずれも掛け捨てです。また非営利団体であるため、期末の決算で剰余金がある場合は割戻金として戻ってくるという特徴があります。

都道府県民共済と保険会社の違い

都道府県民共済と保険会社の火災共済(火災保険)には、どちらにも良い点・悪い点はあります。違いについてみていきましょう。

なお、都道府県民共済では保険金は共済金、補償は保障、保険料は掛金と呼ぶなど、保険会社で使われている名称とは異なります。名称は違うものの、内容は同じです。

 

都道府県民共済

保険会社

良い点

比較的掛金が安い

割戻金がある

自由に補償を選べる

補償される対象事故が多い

条件によって保険金が多くもらえる

自然災害に対しての補償がしっかりしている

悪い点

受け取れる金額が少ない

保障されている対象事故が少ない

自然災害がお見舞金としての支払い対応(満額保障ではない)

都道府県民共済がない県がある

必要なら特約に加入する

毎月の保険料が比較的高い

 

上記のように、それぞれ特徴が違います。

「都道府県民共済は掛金が安いし割戻金があってお得」と感じる人もいるでしょう。しかし、その分受け取れる共済金が少ない点は見逃せません。

保険会社の場合は保険料が高くなる傾向です。しかし、補償の範囲が広く保険金も損害額分が貰えるなど、サポートが手厚いといえます(契約プランによって保険金額は変わります)。

都道府県民共済と保険会社の見舞共済金(保険金)の違いについて、さらに詳しく比較していきましょう。もっとも請求の多い風水害災害の中から、台風や雪による一部破損を対象に比較しました。

都道府県民共済では、加入額によって支払われる見舞共済金が違います。下記の表に記載している都道府県民共済の金額は都道府県民共済に住宅または住宅と家財に加入している風水害等見舞共済金によるものです。

 

損害内容

受け取れる金額(最大)

加入額2,000万円以上

加入額2,000万円未満

都道府県民共済

10万円~20万円以下の損害

一律5万円

20万円~50万円以下の損害

20万円

加入額の1%

50万円~100万円以下の損害

40万円

加入額の2%

100万円を超える損害

60万円

加入額の3%

保険会社

自身で設定した自己負担額以上の損害

実損害

 

都道府県民共済と保険会社では、同じ災害にあったとしても受け取れる金額に差がありました。

都道府県民共済の風水害等見舞共済金では、台風や雪による一部損壊によって100万円以上の損害があっても、最大60万円までしか支払われません。また、損害額が10万円を上回らないと見舞共済金が支払われない点には注意しましょう。家を元の姿に修理・再取得する費用としては、風水害等見舞共済金は心許ないといえます。

一方の保険会社では、自己負担額を差し引いた実損害額が支払われるケースが多いです。保険会社の場合、損害にあった建物を修理・再取得する際に必要な金額である「再取得価額」が支払われます。再取得価額による保険金があれば、被害に遭った家を元の姿に修理・再取得が可能です。

※自己負担額を設定する「免責方式」ではなく、20万円以上の損害があった場合にのみ全額補償される「フランチャイズ方式」があります。20年以上前はフランチャイズ方式が主流でした。そのほか、契約内容やプランによって、保険会社の保険金額に違いがある点は留意しておきましょう。

上記のように、都道府県民共済と保険会社では、受け取れる金額は全く違います。加入前に良い点悪い点・受け取れる金額などを比較し、慎重に検討しましょう。

ご自身で火災・地震保険の知識を学びたい方はこちら

都道府県民共済の火災共済の内容

家と災害

都道府県民共済の火災共済の内容を解説していきます。保険会社とは何が違うのかみていきましょう。

基本的な保障内容

火災共済では、以下の損害に対しての保障が受けられます。

  • ・火災
  • ・消防破壊・消防冠水
  • ・破裂・爆発
  • ・車両の衝突
  • ・落雷
  • ・他住戸からの水漏れ
  • ・突発的な第三者の直接加害行為
  • ・建物外部からの物体の落下・飛来

 

共済金の支払いは、加入額によって変わります。以下でみていきましょう。

 

【住宅】加入額が加入基準額に基づき算出した額の70%以上相当

損害内容

共済金

全焼(70%以上の焼破損)

加入額の全額

部分焼(70%未満の焼破損)

損害額(再取得価額)

 

上記以外に、臨時費用も受け取れます。臨時費用とは、火災等が原因で済む場所がない・生活できないなどの際に充てられる費用です。火災等共済金の20%(最高200万円まで)受け取れます。

 

【住宅】加入額が加入基準額に基づき算出した額の70%未満の場合

加入額の範囲内で、加入割合に基づき共済金を算出+臨時費用

 

【家財】

加入額を限度とした共済金+臨時費用

 

住宅・家財の共済金は、再取得額が影響します。再取得額とは、損害を受けた住宅や家財と同一の規模・質・用途で再度購入、または修繕する場合に必要な額です。

再取得価額にて共済金が貰えるため、被災する前の生活に戻るための充分な費用が受け取れるでしょう。

地震共済金

地震が理由による半焼・半壊以上の損害を被った場合は共済金の対象です。また、一部破損や死亡・重度障害でも受け取れます。支払い基準は以下の通りです。

  • ・半焼・半壊の損害の場合……加入額の5%(上限300万円)
  • ・一部破損……一律5万円(加入額100万円以上の場合のみ)
  • ・地震が原因による死亡・重度障害……1人100万円(合計500万円まで)

 

都道府県民共済の場合、地震保険に加入しなくても上記の共済金を受け取ることが可能です。しかし、火災共済に付帯させられる地震特約があります。上記にプラスして、さらに加入額の15%の共済金が受け取れるため、保障を手厚くしたい場合は検討しましょう。

見舞共済金

都道府県民共済では、雪・水・風といった自然災害には共済金がありません。しかし、見舞共済金としての支払いがあるため、幅広いサポートが期待できます。事由ごとに、内容や金額についてみていきましょう。

風水雪害

床上浸水や、雪・水・風の自然災害によって10万円以上の損害を被った場合に風水害等見舞共済金が最高600万円まで受け取れる制度です。

対象事由には暴風雨・突風・台風・高潮・洪水・長雨・雪崩・降雪・降雹が含まれます。

焼死等

火災が原因で死亡または重度障害になった場合に受け取れます。対象は、加入者または加入者と同一世帯に属する家族です。火災等が起きてから180日以内に死亡または重度障害となった際に1人100万円、合計500万円まで適用されます。

持ち出し家財

共済に加入している住宅の他に家財を持ち出していた際に、火災等にて損害を受けた際に貰えます。家財に対する共済加入額の20%(100万円まで)です。

失火見舞い費用

住宅の火災などがきっかけで、周辺の建物などに損害を与えてしまった際に受け取れる費用です。加入額の20%(1世帯40万円、最大100万円)を受け取れます。

借家修復

借家に住んでいて、火災等で損害を受けた際に適用されます。支払われるのは、加入額の20%(最大100万円)です。

漏水見舞費用

第三者の住まいに対し、水濡れによる損害を与えた場合に支払われます。加入額の20%(1世帯あたり40万円、最大100万円)が支払い対象です。

都道府県民共済の火災共済、掛金はいくらになるか

家とお金

掛金によって共済金や見舞共済金は変動します。掛金は以下の項目によって変わるため、みていきましょう。

  • ・住宅は木造・鉄骨造か鉄筋コンクリート造か
  • ・住宅の広さは
  • ・住宅の所有は持ち家・借りている家・貸している家・別棟か
  • ・住宅専用か店舗等と併用している住宅か
  • ・家財を保障対象にするか
  • ・家を借りている場合借家人賠償責任特約をつけるか
  • ・地震特約を付けるか

 

さまざまな条件で掛金は変動します。また、特約を付けると掛金はあがるものの、いざという時に多くの共済金や見舞共済金が受け取れるため、事前にシミュレーションしてみると良いでしょう。掛金シミュレーションは、都道府県民共済のサイトにて利用できます。

全国共済 掛金シミュレーション

まとめ

本記事で見てきた内容について、以下にまとめました。

1.都道府県民共済は掛金が安い・割戻金がある
2.火災だけでなく、地震や風水雪害など幅広く対応している
3.臨時費用など見舞共済金が充実している
4.共済金や見舞共済金は保険会社と比較すると、安いケースが多い
5.掛金は住宅の広さなど条件によって変動する

都道府県民共済は比較的安く加入できるものの、満足いく金額が受け取れるとは限りません。掛金と保障内容を照らし合わせながら、いざという時の備えとなるかシミュレーションすると良いでしょう。

執筆者

花梨プロフィール

花梨

FP3級所持。Webライターとして金融・不動産・婚活・美容など手広く執筆しています。また、自身のメディアも運営。わかりやすく、役に立つ記事制作を心がけています。

RECOMMENDこの記事を読んだ人は、こんな記事も読んでいます