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火災保険の知識

火災保険は3要件に該当する?保険の基礎から事例まで徹底解説

実は意外と知られていない“保険の3要件”。簡単に説明すると補償を受けるためには3つの条件があり、補償の対象であるかを保険会社により検討されます。今回は、保険の3要件について詳しく解説したうえで、火災保険の事例を用いて理解を深めていきましょう。

この記事でわかること

この記事でわかることは、火災保険での3要件についてです。

火災保険でよくある事例を用いて3要件とどう関りがあるのか、また損害保険である火災保険についても詳しく説明します。

【保険の基礎】3要件とは?

保険における3要件とは【急激・偶然・外来】を意味しています。一つずつ詳しく解説しましょう。

 

①被害の急激性

まずは“急激”、つまりは前触れもなく・突如として発生することです。負傷または損傷が直接的で、発生までの時間の間隔がないことを意味しています。

 

なお、時間をかけて発生する負傷または損傷は、発生事案に原因があったとしても“急激”には当てはまりません。把握しておく必要があるでしょう。

 

②被害の偶然性

原因の発生が予知できなかったことであり、“偶然”に起こったことです。

 

  • 発生した事案の原因が偶然である
  • 損傷または損害結果の発生が偶然である
  • 原因・結果ともに偶然である

 

上記のいずれかが当てはまることをいいます。故意ではなく、偶然であることが重要です。

 

③被害の外来性

負傷した原因が、体外部からの作用によることです。しかし、必ず体に傷害の跡が必要というわけではなく、窒息死や溺死も補償対象となります。

 

上記の【急激・偶然・外来】の3要件に該当して損傷を受けた場合に、保険金が支払われる仕組みとなっています。なお、必ず3要件は全てに該当していなければ補償はしてもらえません。保険の基礎として覚えておきましょう。

 

【3要件との関係性】火災保険は第二分野の損害保険

火災保険は“第二分野の損害保険”に該当します。

 

第一分野

定期保険、終身保険、養老保険などの生命保険

第二分野

自動車保険、地震保険、傷害保険、海上保険などの損害保険

第三分野

医療保険、介護保険、がん保険など生命保険と損害保険の間に位置する保険

 

保険は上記のように3つに分類されています。ここで重要なのが、前述で紹介した3要件は第二分野である損害保険の全てに該当する条件です。

 

◎3要件は傷害保険で解説されることが多い

 

保険の3要件は、傷害保険の中で紹介されることが多いでしょう。では、なぜ前述で解説した第二分野の保険は3要件に該当するのにも関わらず、傷害保険で解説されるのでしょうか

 

なぜなら、怪我の場合によっては、3要件を満たさないケースもあるからです。

また、傷害保険以外の第二分野(火災保険等)は、基本的に3要件を満たす損害が明確であることが考えられます。

 

 

 

【火災保険】3要件が該当する事例

それでは火災保険の事例を基に、3要件について理解を深めていきましょう。

ケース①自宅が隣家の火事で燃えた

急激:火災は急激に該当します

偶然:故意的に発火していない

外来:隣(外部)から来た火による火災

 

3要件に該当するこちらのケースの場合は、上記のように考えます。ケース①は火災保険で補償されますが、隣の家の火災保険では補償されません。あくまでも、自身が加入している火災保険で対応することになります。適切に対応していきましょう。

 

ケース②落雷の影響で自宅の屋根瓦が壊れた

急激:落雷で一瞬にして瓦が割れた

偶然:たまたま自宅に落雷

外来:天気の影響(外部から)によるもの

 

この場合は上記のように考えられます。落雷は火災保険に付随していることが多いですが、念のため、補償内容を確認しておくと安心です。

 

ケース③燃えた隣家の消火活動で自宅が水浸し

急激:突然、隣の家から発火(火災は基本的に急激)

偶然:隣の家が火災

外来:外から来た消火水がかかった

 

こちらもまた、上記のように考えられます。ケース①と同じように、自宅から発生したことではなく、巻き込まれた場合でも補償は自身の火災保険で手続きが必要です。

 

ケース④台風の影響で窓ガラスが割れた

急激:ガラスが一瞬にして割れた

偶然:強風がガラスに吹き付けた

外来:外から強い風力が加わった

 

④の場合、3要件は上記のように考えましょう。なお、こちらは火災保険の対象ではありますが、風災に加入している必要があります。風により引き起こされた損害は風災補償です。

 

ケース⑤近所の工場が爆発して自宅の外壁に亀裂がはいった

急激:一瞬にして亀裂が入った

偶然:爆発した工場が近所にあった

外来:工場からの爆風や飛来物による損壊

 

ケース⑤の3要件に関しては上記のようになります。こちらもケース①や③と同じように、自宅の修理は自分が加入している火災保険で対応します。

 

ケース⑥飛行機の部品が落下して屋根に穴が開いた

急激:突然の部品落下

偶然:落ちてきたのは自宅の屋根だった

外来:空にある飛行機からの落下物

 

この場合は上記のように3要件に該当します。火災保険で補償されますが、ケース⑤のように【外部からの物体落下等】が補償内容に組み込まれているか事前に確認しておきましょう。

【火災保険】3要件に該当しない事例

3要件で該当しない事例として、基本的には以下のようなことが定められています。

 

  • 家財が屋外にある間に生じた盗難
  • 保険の対象に欠陥がある、または自然の消耗または劣化
  • 傷、塗料の剥がれ落ちなど単なる外観上の損傷・汚損
  • 雨や雪などの吹き込み、漏入による損害
  • 核燃料物質等の有害な特性による損害

 

経年劣化や故意での損害は補償されません。上記を踏まえたうえで、事例を確認してきましょう。

 

ケース①庭にカメラを出していたら盗難された

この場合は、上記で述べた【家財が屋外にある間に生じた盗難】として当てはまり、3要件の“偶然”に該当しません。なお、この場合は屋外に出していたことで補償対象外となりますが、屋内であっても火災保険の“盗難”補償に加入している必要があります。

 

ケース②窓を開けていたら雨水が入りPCが壊れた

この場合も【雨や雪などの吹き込み、雨漏りによる損害】に当てはまり、3要件の“偶然”に該当しません。しかし、台風や暴風での飛来物で窓ガラスが割れ、雨水が吹き込んで損害を受けた場合は、火災保険の“風災”補償に加入していれば補償の対象となります。

 

ケース③自宅の外壁が雨水で錆びてしまった

自宅の外壁が雨水で錆びたということは【保険の対象に欠陥がある、自然の消耗または劣化】に該当します。壁の性質により雨水で錆びるということはありますが、突然錆びることはないでしょう。じわじわと時間をかけて錆びていくため、3要件の“急激”に該当しません。

なお、約款にも錆びは補償の対象ではないことが記載されています。

 

ケース④フェンスに石を投げたら壊れた

この場合は故意で損壊したといっても過言ではないでしょう。故意はそもそも補償対象外です。経年劣化したところに故意的に石を投げて損壊させた。こちらは典型的に補償されないケースであるため注意しましょう。

 

ケース⑤外壁の塗装が剥がれて変色してきた

⑤の場合は【傷、塗料の剥がれ落ちなど単なる外観上の損傷・汚損】に該当します。火災保険の対象ではなく、外壁塗装など全く別の分野での対応です。しかし、暴風などによる飛来物で変色した部分へ凹み等の損傷を受けた場合は、火災保険の“風災”で補償されます。

 

 

 

火災保険は「住まいの保険」

今や火災保険は、幅広い補償内容から「住まいの保険」と言われています。

 

火災保険で補償されること

 

  1. 火災、落雷、破裂、爆発
  2. 風災、雹災、雪災
  3. 水ぬれ、外部からの物体落下等、騒擾
  4. 盗難
  5. 水災
  6. 破損、汚損等

 

上記のように、火災リスクや自然災害のリスク、日常生活のリスクまで補償します。住まいに関わるさまざまなリスクを対象にしており、経済的リスクを低減する保険です。なお、火災保険で補償対象と全ての事例は3要件に該当します。

 

それぞれの詳しく解説していきましょう。

 

①火災、落雷、破裂、爆発

火災保険の基本的なもの。出火原因に多い【放火(例外あり)・失火・もらい火】も補償されます。最近では落雷による家電製品への被害が増えており、保険の対象に家財を含んだ方が安心でしょう。なお、破裂・爆発は、ガス漏れによる爆発など損害を受けた場合に補償されるものです。

 

②風災、雹災、雪災

台風が多い日本ではリスクの高い災害といえるでしょう。地域によって冬の時期には雪がよく降る地域もあるため、やはり保険入っておくと安心です。台風による建物損壊、大雪による建物損壊の場合もしっかりと補償してもらえます。

 

③水ぬれ、外部からの物体落下等、騒擾(そうじょう)

水ぬれは、給排水設備の事故に起因するものを対象とします。外部からの物体落下・飛来・衝突では、例えば看板が落ちて屋根が壊れた場合であったり、車両の飛び込みであったりした場合にも損害を補償されるものです。騒擾では、デモや集団行動に伴う破壊行為で損害を受けた場合に補償されます。

 

④盗難

盗難により、建物に発生した損傷、汚損、家財の損害を補償するものです。実は盗難補償は一戸建て・マンションを問わず、保険金の支払い件数が一番多いものとなっています。例えば自宅の窓ガラスを割られて侵入され、家財が盗難にあった場合にも補償はされますが、現金が盗難にあった場合は限度額が決められていることが多いため、範囲内での補償・保険金支払いになるでしょう。

 

⑤水災

河川が多く通う地域や、都市型水害が増えている日本ではリスクの高い災害と言えます。水災では河川の氾濫による床上浸水や、大雨による土砂崩れも補償対象です。地球温暖化の影響で台風や雨が増えている現代において、必要性の高い保険です。

 

⑥破損、汚損等

3要件でもあるように、偶然で起こった破壊・汚損が補償されます。例えば家具を移動させようとしたらドアを壊してしまった、室内で遊んでいた子供が窓ガラスを割ってしまった場合など、不測かつ突発的に発生した損害が対象です。

 

保険で“全て”はカバーできない!?

 

損害が発生した場合、故意や経年劣化または重大な過失、内乱や暴動によるもの以外は保険金が支払われます。

 

例えば、風災で損害額が20万円以上の場合にのみ補償されるフランチャイズ方式に加入した場合、自己負担額の設定がされている場合もあります。汚損・破損に関しては1万円の自己負担額が設定されてい場合もあるので、保険で補償してもらう場合はそれらの条件も確認しておく必要があるでしょう。

 

ただし、自己負担額に関しては加入時に任意で選択したり、保険会社によってあらかじめ決められていたりすることもあります。補償内容や自己負担額においてはよく理解して検討しましょう。

 

補償内容は定期的に確認・見直し

 

日常的なリスクを幅広く補償してもらえるがゆえに、選んだ補償内容を忘れてしまって請求していなかったという例も少なくありません。せっかく加入しているのに自費で泣く泣く直してしまうことのないように、保険の確認・見直しは定期的に行いましょう。

 

まとめ

今回、解説した火災保険における3要件について、要点をまとめると下記のようになります。

 

①傷害保険で記述される3要件は火災保険にも該当する
②第二分野の保険全てにおいて3要件は該当する
③経年劣化や故意での損害は、3要件に該当せず補償されない
④火災保険は住まいの保険と呼ばれている
⑤免責金額の設定有無を知っておくこと
⑥幅広い補償内容を定期的に確認する

火災保険および損害保険は、突然発生することに対しての補償です。なお、火災保険では3要件のほとんどの場合が該当します。万が一の場合に備えておくと安心でしょう。

執筆したライター

名前:山下 香

夫と子供と祖母の4人家族。8年前にマイホームを購入し、あいおいニッセイ同和損保の火災保険に一括払いで加入しました。我が家は家の庭でBBQをするのが好きで、年に数回楽しんでいます。

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