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火災保険の知識

火災保険の請求方法を解説!損をせずに受け取るには

もしもの時に備えて火災保険を契約しても、請求できる状況や方法が曖昧になっていませんか?用意する必要書類も多く、修理の見積書など自分で集めなければならない書類もあります。必要な時に適切な金額を受け取るために、火災保険の請求に関する正しい知識を身につけましょう。

また、保険金では補えない諸費用のフォロー方法も解説します。

この記事でわかること

この記事では、火災保険の請求について以下のことがわかります。

1.請求できる状況・範囲

2.借家の人が請求する際の注意点

3.請求する方法

4.請求する際に必要な書類

5.請求する時のコツ

6.保険金が全額支払われるケース

火事や自然災害などといった、災害が原因で建物や家財が損害を受けた場合、修繕は大がかりなものになるでしょう。同時に経済的な負担も増加します。しかし、火災保険であれば経済的負担を減らすことも可能です。請求できる状況や範囲を理解して有効的に利用してください。

今回は受け取れる条件や請求方法をまとめました。

火災保険はどういった時に請求できる?

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請求できるタイミングを知らなければ、本当に必要な時に受け取れません。場合によっては、毎月支払っている保険料が無駄になってしまいます。請求の適切なタイミングを知り、いざという時に困らないようにしましょう。

請求に関して不明な点がある場合は、保険会社または代理店に相談してみるのも方法の1つです。最近では、全てを業者にお願いするといった選択肢もあります。

 

 火災や自然災害による建物および家財の損害

所有している建物や家財が、火災による損害にあった時は必ず申請しましょう。また、火災だけではなく、以下のような損害が起きた場合も支払い対象となります。

 

補償内容

支払われる状況(一例)

火災・落雷・爆発・破裂

・もらい火・失火・放火による火災

・ガス爆発による火災や建物・家財の損傷

・落雷による火災・破損・過電流による電化製品(家財)の故障

風災・ひょう災・雪災

・雪の重さに耐え切れず屋根が抜ける

・強風の影響で屋根の瓦が飛ぶ

ひょうが窓ガラスに当たり割れる

水災

・台風や豪雨の影響で、洪水・高潮・土砂崩れなどが発生し、建物および家財が被害を受ける

 

ほとんどの火災や自然災害による損害は対象となります。ただし、地震・噴火・それらに伴う津波・地震の際に発生した火災は対象にはなりません。この4つは地震保険に含まれます。

所有する建物や家財が損害を受けた場合、速やかに契約している保険会社に連絡をとりましょう。請求できる期限は発生後から3年と決まっているものの、申請から保険金の支払いまでにはある程度時間が必要です。保険金を早く受け取るためにも、連絡は早めを心掛けましょう。

また、損害を受けた箇所の写真を撮るなど必ず記録を残してください。保険金を請求する時の証拠となるためです。

 

日常生活で発生した建物および家財の損害

建物や家財が、損害を受けるのは自然現象だけではありません。普段の生活の中にも存在します。以下のようなことが起きた場合は申請しましょう。

 

補償内容

支払われる状況(一例)

水濡れ

・自身や他人の部屋で起きた給排水管のトラブルによる水漏れが原因で、建物や家財が被害を受ける

物体の落下・飛来・衝突

・石が飛んできてガラスが割れる

・車が塀や門に衝突

・外部からの飛来や衝突による被害

騒じょう・集団行動による破壊

・デモなどの集団行動によって、所有している建物や家財が被害を受ける

盗難・盗難による破損・汚損

・強盗や窃盗により建物や家財が破損・汚損

・現金が盗まれた場合は、保険会社が定める所定の金額を限度に補償される

偶然の事故による破損・汚損

・故意的なものではない事故や不注意が原因で、建物や家財が被害を受ける

 

借家の人は注意が必要

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通常は、建物の所有者が保険に加入しています。借家の場合は、契約者が大家さんです。居住者が契約する火災保険は家財を対象とします。そのため、万が一の失火の際に、大家さんへの賠償を目的とした借家人賠償責任特約を付帯しておくことが必要不可欠です。

間違えないように注意しましょう。

 請求の方法

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損害が発生し、慌てて請求方法を調べるのではなく、事前に把握しておきましょう。理解していると心の余裕にもつながります。発生後に何をすべきか、流れを知ることも大切です。

保険金を請求する方法は、以下の通りになります。

 

1.事故発生後に保険会社へ連絡

2.損害部分や全体の撮影

3.必要書類を用意・提出

4.保険金受け取り

 

速やかに保険会社に連絡し、建物や家財に損害がでたことを伝えてください。また、損害がでた理由も伝えることが大切です。

保険金を受け取るための必要書類を保険会社から貰い、その後は損害を受けた建物や家財の写真を撮りましょう。この時、対象物の全体像と損害を受けた箇所の写真が必要です。必要書類が郵送されてきたら書類を確認します。

その後、以下の必要書類を揃えてください。

 

  • ・保険金請求書
  • ・修理見積書
  • ・損害写真
  • ・印鑑証明書(1,000万円を超える高額な場合)

 

必要な書類を揃え、漏れがないか確認後、保険会社へ送付します。その後、保険会社が書類を確認し、書類に不備がなければ保険金の金額が決定され、送金されるという流れです。

保険金請求書は捺印が必要です。また、請求金額が1,000万円と高額な場合は、認印ではなく実印になります。さらに、実印だと証明するために市町村役場で発行される印鑑証明書も用意しなければなりません。

修理見積書は修理業者に手配しましょう。この時、修理金額だけではなく、修理に用いた材料の名前や数量、単価も必要です。

他にも、保険金を受け取る人が被保険者の場合は委任状が必要となります。また、契約者が法人であり、請求する金額が500万円以上と高額な場合は以下の書類も必要です。

 

  • ・法人代表者資格証明書
  • ・商業登記簿謄本
  • ・建物登記簿謄本

 

上記のように請求には、さまざまな書類が必要となり手間もかかります。全て自分で行うことに不安な場合は、業者にお願いすることも1つの方法です。どちらが自分にあっているのか考えて選択しましょう。

請求のポイント

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適切な金額をスムーズに受け取るためには、以下に注意しましょう。

 

  • ・憶測で言わない
  • ・損害を発見した日時や箇所を細かくメモ
  • ・保険会社に速やかに連絡
  • ・保険金の請求は事故発生から3年後まで

 

いつどこでどの程度の被害を受けたのか、どういった状況で事故が起きたのかを正確に伝えましょう。この時、憶測で伝えるのではなく、覚えている範囲で事実を伝えてください。保険金を受け取るために行う損害状況の説明は、大切なポイントとなります。

メモ用紙に被害状況を書き出すなど、事前にある程度整理しておくとスムーズに話せるでしょう。後日、建物や家財の破損に気づいた時は、発見した日時と破損箇所のメモを記録として残してください。同時に、写真や動画を残しておくと必要書類を提出する際に役に立ちます。

契約会社や代理店に速やかな連絡も大切なポイントです。保険金の対象になるのか自分で判断できない場合も連絡すると確認してくれます。

保険金が全額支払われるケース

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保険金が全額支払われるケースは以下の通りになります。

 

  • ・家が全焼した(消火損害が理由の全焼扱いも含む)
  • ・修理や再築にかかった費用が保険金額を上回る
  • ・延べ面積の80%以上が消失または流失
  • ・損害額が再取得額の80%以上

 

被害に遭った建物や家財の状況・損害額・修理費用がポイントです。保険会社は、損害を段階ごとに区分し設定しているため、区分に応じて保険金の金額が決定します。契約している会社の区分はどうなっているのか、事前に確認しましょう。

また、全焼は全てがなくなった状態ではなく、住める状態ではなくなった場合です。そのため、消火活動時の放水によって家財や建物が濡れ、使えなくなった場合も全焼扱いになります。全焼は消火損害も含むということを、頭にいれておきましょう。

補償されない諸費用は費用保険金でフォロー

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故意的または重大な過失ではない限り、保険金は支払われます。しかし、一度大きな被害を受けてしまった場合、さまざまな諸費用が必要です。この諸費用をカバーしてくれるものが費用保険金になります。基本補償に組み込まれているケースや特約によって追加するなど、会社によって異なるためよく確認しましょう。

ここでは、費用保険金の種類と補償内容をみていきます。

 

臨時費用保険金

通常支払われる分とは別に支払われる保険金です。利用目的が決められていないため、被害に遭った建物や家財に対して自由に使うことができます。支払われる金額は、保険会社によって異なることも覚えておきましょう。損害保険金×約10~30%の範囲内で、100~300万円程度です。

限度額は最初から決まっているか選択制のどちらかになります。支払われる損害を設定する、通貨預貯金の盗難には対応しないなど、各会社によって異なる部分があるため注意が必要です。

 

残存物取片付け費用保険金

被害を受けた建物や家財の残存物の片付けに、必要な金額を受け取れます。建物や家財が燃えた場合、残るのは大量の残存物や焼け屑です。これを撤去するだけでも、多くの費用がかかります。限度額もしくは,、実費のいずれか低い方の金額を支払われることが一般的です。

 

失火見舞費用保険金

建物や家財が損害を受けた原因が火災・破裂・爆発だった時に、第三者の所存物を壊してしまった、または傷をつけた場合に支払われるお見舞金の費用です。この保険金の対象は物理的な被害のみに限定されています。

そのため、煙や臭いがついたなどの被害の場合は対象外です。被災世帯×20~50万円の範囲内で支払われます。限度額は、金額の20%程度です。

 

修理付帯費用保険金

水漏れが発生した時、事故の原因や損害の範囲を確定するために調査や仮修理を行います。その時にかかった費用に対して支払われる保険金です。金額は会社によって異なります。

保険会社の許可を得て実際に支払った費用、1回の事故につき損害保険金に相当する金額、契約金額の10%などの要件があるものの、100万円程度が限度です。

 

特別費用保険金

1回の事故で保険金額の80%を超えた時、その契約は終了するのが一般的です。しかし、80%を超えない限りは、支払いが何回あっても満期日まで続きます。減額や保険料の追徴もありません。

特別費用保険金は、1回の支払が80%を超え契約が終了する時や建て替え、再取得を考えなければならない程の大きな被害を受けた時に支払われます。会社によって異なりますが、損害保険金額の10%相当、限度額は200万円です。

 

水道管修理費用

所有している建物の、水道管の修理に必要な費用に対して支払われます。たとえば、水道管などが凍結によって使用不能な状態になった時です。支払われる金額は会社によって異なり、1回の事故につき10万円程度が多い傾向にあります。

 

損害拡大防止費用保険金

火災・落雷・破裂・爆発は、被害が広がる可能性が高い災害です。そのため、拡大防止として消火活動を行います。その時に支出した費用や消火薬剤などの費用に対して支払われる保険金です。

限度額もしくは、実費のいずれか低い方の金額を支払われることが一般的とされています。

まとめ

この記事の要点をまとめると以下の通りになります。

1.火災に限らず、自然災害や生活の中で発生した被害も補償対象になる(地震・噴火・それらに伴う津波は除く)

2.借家は、補償対象が家財のみの場合が多い

3.被害がでた場合、破損物の全体と破損箇所を写真とメモに残す

4.速やかに保険会社へ連絡。この時、憶測で伝えない。事実を伝える

5.請求は事故発生から3年間

6.建物の全焼や延面積80%以上が焼失・流失の場合は全額支払われる

7.修理・再築費が保険金額を上回る、損害額が再取得額の80%以上の場合は全額支払われる

8.補償されない諸費用は費用保険金でフォローする

執筆者

鶴田 有紀

鹿児島県在住フリーライター。事務職を経験し、独立。その際、よりよい暮らしのために火災保険やお金のことを勉強。火災保険の大切さをわかりやすく解説します。

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