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自然災害

火災保険の風災とは?補償の条件と必要性、請求手順まで徹底解説!

地震や台風など、いつ発生するか分からないのが自然災害です。日本も現在まで、幾度となく大きな災害があり、お住まいを無くされた方も少なくありません。大事なお住まいが予期せぬ災害によって損害を被った場合、火災保険で補償されます。

しかし、ただ火災保険に入っていれば安心というわけではなく、条件にあったプランになっているかという点が大切です。今回は、火災保険の風災について詳しく解説します。

この記事でわかること

この記事でわかることは、火災保険の風災補償の内容についてです。

風災補償の条件やよくある事例、相場や請求手順も把握できるでしょう。

火災保険の加入時に風災は加入するべきか悩んでいる方や風災補償は本当に必要なのかと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

火災保険の風災とは

火災保険の“風災補償”は「風災・ひょう災・雪災」の3つがセットの補償となっており、お住まいが、台風・暴風・豪雪・雹(ひょう)による災害・損害があった場合に、一定の補償が受けられます。(※建物や状況によって補償内容は異なるので確認しておく必要があります。)

火災保険は、建物と家財のどちらか一方だけ、もしくは両方を対象として選べます。風災のみを補償した保険はないため、契約時に同時に加入するのが一般的です。なお、補償金額を上げたいという理由で複数の火災保険には加入できないので注意しましょう。

また、火災保険は自動車保険とは異なり、昨年度に台風被害などで保険を使用したとしても、翌年から保険料が値上がりすることはありません。ただし、大規模災害などで保険会社が支払う保険金が多くなると、値上げされる場合があります。

なお、店舗・工場・ビルなどの一般物件で個別に保険料の割引を適用しているケースは次回保険更新の際に値引きが適用できず、実質値上げされる場合もあるので注意が必要です。

 

 

 

火災保険の風災はいらない?補償の必要性

近年では、地球温暖化による異常気象で、台風が発生する時期や大きさも昔とは少し違うと感じている方も多いでしょう。気象庁のデータによりますと、2010年から2021年2月現在までに、異常気象は合計19回報告されています。

さらに、一般社団法人日本損害保険協会に基づいたデータによると、風災による保険会社の支払い実績は年々増加傾向です。異常気象はヒートアイランド現象、いわゆる地球温暖化が原因と言っても過言ではありません。

気温の高さから梅雨前線が刺激されることで、ゲリラ豪雨が増え、豪雨災害や台風などにより甚大な被害が多く起こっています。自然災害は常に予測できないものであり、近年では大災害になる傾向があるため油断はできません。火災保険は万が一への備えだといえます。

予測できない自然災害が多い時代だからこそ、備えは万全にしておくべきだといえます。近年では地球温暖化による異常気象が多く報告されており、いつ大きな災害が起きても不思議ではありません。色々な被害を想定して、災害より先回りして風災補償に加入しておくと安心です。

火災保険の風災補償、定期的に見直しを

火災保険は定期的に見直しが必要です。なぜなら、火災保険は慌ただしい入居のタイミングで、人に勧められるがままに加入しているケースが多いからです。保険証券に同封された規約が書かれた冊子を読み返す人は少なく、詳しい補償内容まで把握しきれていないでしょう。

人によっては、火災保険が適用される損害であっても実費で直してしまった方も少なくありません。また、家族が増えると家財も増えます。そもそも家財まで補償される条件で契約していなかったり、ふたを開けると補償金額が少なかったなど、万が一の場合に満足のいく補償が受けられない可能性もあります。

なお「時価評価」で契約している場合は、時間が経過につれて当然評価は下がるため、特に注意が必要です。築年数が長いお住まいが損害した時には、十分な補償が受けられない場合もあります。家族構成が変わったタイミングや住まいの増築をしたタイミングなど、補償内容が適切な内容になっているかどうか見直してみましょう。

筆者自身の加入時は、その他の契約手続きや引っ越し準備と慌ただしい時期でした。周りの人に勧められるがまま加入したため、当時は納得して加入したつもりでも、改めて見直すと少し物足りなく感じました。なぜなら、加入当時より家族が増えたからです。

今後、家族構成に変化がある場合や、お住まいの増築をした場合は、補償プランを見直す必要があります。十分な補償を受けられるように、是非、見直しをおこなってみてください。

 

火災保険の風災補償の詳細・内容

火災保険の風災補償を受けるのによく知られている条件として、“最大瞬間風速が20m/秒を超えている場合に風災として認められる”という一説があります。しかし、20m/秒を超えていないと補償されないというのは約款で定められている訳ではありません。あくまでも調査会社での目安となっている場合がありますので、誤解しないように気を付けましょう。

では、災害風速を超えている前提で風災被害の事例を挙げながら、補償を受けられる事案・受けられない事案を解説いたします。

 

【風災補償適応】想定される被害事例

風災補償の対象となる事例は以下のとおりです。

①台風や突風で屋根の瓦や雨どいが吹き飛んだ
②ガラスが割れ、家財にまで被害が及んでしまった
③突風で窓ガラスに物が当たり割れてしまった

 

補償プランに家財を入れていれば、②のような損害で家財にまで被害が及んでしまっても補償の対象となります。家電・家具、衣類や布団なども家財として認められる点は把握しておきましょう。

 

【風災補償適用外】勘違いされやすい想定被害

以下の事例は風災補償の対象外です。

①突風で瓦が飛び、隣家の窓ガラスを破損してしまった(隣家の火災保険で補償)
②雪解け水で床下浸水してしまった(水災補償)
③路面が凍結し、足を滑らせ転倒・骨折してしまった(傷害保険・医療保険)

 

①のような場合も風災補償対象となりますが、被害を受けた隣の家の風災で補償されることとなっています。なお、風災補償は、あくまでも風災による損害を補うものです。そのうえで、現代は様々なリスクから守ってくれる補償を選択できる時代になりました。今一度、契約内容を確認し適切な補償を受けられるようにしましょう。

また、風災と一緒に“ひょう災・雪災”が記載されていますが、実は全く別の補償であるため、風災補償には当てはまらないので注意が必要です。風災に加入すれば、ひょう災・雪災は必ずついてくるため、補償内容には少し気を付けましょう。

以下がひょう災・雪災に当てはまる事案です。

 

①ひょうで窓ガラスにヒビが入ってしまった
②豪雪でカーポートが歪んでしまった
③裏山の雪崩に家が巻き込まれてしまった

 

この場合は、ひょう災・雪災として補償してもらえます。

 

【注意】風災補償が支払われないケースもある

そもそも以下のように風災補償をしてもらえないケースも想定されます。

①窓の閉め忘れによる損害
②老朽化による耐久性低下状態での破損

 

故意で引き起こした損害や核燃料による事故や重大な過失は、補償の対象外となるので注意が必要です。また自然の消耗(老朽化などで耐久性が落ちていところ)による損害では、風災事案でとどめを刺された場合は適応されますが、劣化そのものに補償するわけではありません。

 

 

 

火災保険の相場と風災補償額

火災保険は、戸建て(木造・鉄骨)、マンションなど条件によって金額が決まります。基本的に風災補償はセット加入ですが、近年は風災の被害が増えたことから保険料が上がっており、加入しないことも選択可能です。

↑安

M構造(マンションなど) コンクリートや耐火建築の集合住宅等
T構造(鉄骨、木造耐火住宅など) 鉄骨・コンクリート・耐火建築等の一戸建て
H構造(木造住宅) 木造住宅、またはM・Tどちらにも属さない建物

↓高

人気保険会社、上位3社の平均相場をまとめました。

【モデルケース:東京都で新築にお住まい:10年契約の場合】

  火災 風災 保険料
相場
1年間
相場

補償額
(建物/家財)

M構造(マンションなど) ¥37,430 ¥3,743 1,500万/300万
T構造(鉄骨、木造耐火住宅など) ¥66,740 ¥6,674 1,500万/300万
H構造(木造住宅) ¥141,260 ¥14,126 1,500万/300万

火災保険に風災のみを組み込んだ平均相場を算出しました。建物の構造や、建物所在地(都道府県)により変動しますが、保険料の多くの割合を占めるのは建物の構造です。燃えやすいH構造の保険料は割高になり、燃えにくいT構造等の建物ほど低く設定されます。

M構造にあたるマンションでは、部屋自体に火災保険を掛ける場合は、補償範囲が狭く料金も低いです。しかし、部屋に補償をかけるとは別に管理組合として建物1棟の契約、または1棟オーナーの場合は部屋ごとではなく1棟契約の場合は保険料が高くなります。

極端な話、M構造の部屋のみの場合やT構造の場合は、2~3年に1度窓ガラスを割れると元がとれます。十分に起こりうる可能性があるため、保険料の相場から見ても火災保険と風災補償には加入しておいて損はしないと言えるでしょう。

また、保険料の相場は補償したい金額によっても変動があります。長期契約で安くなる傾向もあるため、しっかり専門の保険屋さんに相談したうえで、補償の見直しまたは加入手続きを行うのがおすすめです。

 

火災保険における風災の請求手順を解説

ここからは、火災保険の風災で保険金を請求する流れを説明いたします。

1.被害の報告

契約者が保険会社に風災被害を受けたことを連絡しましょう。その際、可能な限り手元に保険証券を用意してください。被害の状況から保険証券が見当たらない場合はなくても問題はありません。

保険会社に以下の内容を伝えます。

 

  • 契約者名
  • 保険証券番号(なくても大丈夫です)
  • 損害があった日時と場所
  • 損害の状況を説明


興奮状態では相手に伝わりにくいため、落ち着いて説明することが大切です。

2.保険会社と必要書類のやり取り

保険会社から保険金請求に必要な書類が送られてきます。

  • 保険金請求書
  • 事故報告書類

 

保険会社から届いた上記の書類を記入し、すみやかに返送しましょう。また、以下の書類は自分自身で用意する必要があります。

 

  • 被害状況が分かる写真やデータ
  • 修理業者からの見積書(報告書)

 

添付して、上記4点の書類を保険会社へ送るようにしてください。なお、火災保険の場合は罹災証明や印鑑証明、建物謄本などが必要となりますが、風災補償では必要としません。

 

3.保険会社から損害状況の調査

書類を送付後、保険会社が状況確認・調査を行う場合があります。しかし、必ずしも状況調査で訪問するという訳ではなく、あくまでもケースバイケースです。基本的に提出した書類・画像データのすり合わせが行われ、保険金の認定といった流れとなります。

 

ただし、大災害である場合は書類のみで審査されることが多いでしょう。その場合、多くの方に支払いが早くされるように、状況調査で訪問とする対象の修理見積額の下限を引き上げます。

 

4.保険会社から保険金の支払い完了

損害が認定されると保険会社から保険金が指定口座に支払われます。支払い確認ができれば手続きは完了です。入金完了後は修理業者に連絡し、工事開始となります。

なお、上記の1~4の手順には約1ヶ月前後で完了します。迅速な対応を心がけましょう。

【注意】風災補償の免責金額

火災保険の風災補償を請求する際、免責金額を設定している場合があります。請求時に必要となるお金なので、「月々支払っているのに話が違う」といった事態にならないように確認しておきましょう。

火災保険の風災補償にかかる免責金額とは

免責金額とは、補償を受けるために必要となる自己負担額です。火災保険の加入時に免責金額を設定しておくと、月々の保険料が安くなるメリットがあります。保険会社にとっても損害調査の手間を避けられ、少額損害請求の多発を防げることから積極的に勧める保険会社も多くあるでしょう。

たとえば、免責金額を3万円で設定していた場合、3万円以下の損害は補償されません。免責金額である3万円を自己負担で修繕することとなります。3万円を超える損害に関しては、免責金額の3万円を差し引いた金額が支払われることになります。

火災保険における20万円フランチャイズ方式とは

20年ほど前の火災保険は「フランチャイズ方式」での契約が主流でした。フランチャイズ方式とは、20万円以上の損害を受けた場合のみ全額を支払ってもらえるといった仕組みになっています。そのため、20万円未満の損害に対しては保険金が支払われません。

フランチャイズ方式を選べば、免責金額を設定しているより毎月の保険料は安く済むので、一部のユーザーに支持されています。なお、現在でも保険会社によってはフランチャイズ方式も設けられており、プランには免責0円、1万円、フランチャイズ20万円と選択ができます。

 

実はフランチャイズ形式は、20年以上前の「住宅火災保険」「住宅総合保険」を主力で販売していた保険会社が取り入れていた場合に多く設定されていました。

そのため、火災保険を20年以上前に契約したのであれば、今もフランチャイズ方式になっている可能性があるため、幅広い補償を望むのであれば見直しを検討してみましょう。

 

まとめ

今回解説した火災保険の風災補償について、再度要点をまとめると下記のようになります。

①火災保険の風災は入っておくのが安心
②火災保険の風災で適用されない事例もある
③定期的に保険の見直しは必要
④風災補償は約1か月で完了する

火災保険で備える前に、知識を身に着けておくのがいちばんの災害対策かもしれません。

執筆したライター

名前:山下 香

夫と子供と祖母の4人家族。8年前にマイホームを購入し、あいおいニッセイ同和損保の火災保険に一括払いで加入しました。我が家は家の庭でBBQをするのが好きで、年に数回楽しんでいます。

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